【猫の肥満細胞腫】治療と手術の方法

猫のこと

愛猫が肥満細胞腫だといわれると、

「どんな病気なのか」「どうすればよいのか」と、

飼い主は混乱して、ものすごく心配になる。

ひまりもそうだった。

我が家の翔さんは、10歳のときに糖尿病を発症した。

そして、その年の3月と6月の2回にわたって、

肥満細胞腫の切除手術を受けた。

肥満細胞腫と肥満はまったく関係ない

肥満細胞腫は、皮膚や粘膜にもともとある肥満細胞が腫瘍化したもの。

猫が太っているかどうかにはまったく関係がない。

大きく皮膚型と内蔵型の2種類があり、内蔵型に比べて皮膚型では良性腫瘍の割合が高いといわれているようだ。

翔さんは手術の際に切除した患部を病理検査してもらった。

その報告書がこれだ。

病理検査

「猫の皮膚肥満細胞腫は一般的に良性の挙動をとることがほとんど」「一般的には、内蔵型(全身型)の肥満細胞症とは関係しないといわれている」と書かれている。

しかし、内蔵型の肥満細胞腫が皮膚に転移している可能性もあるので、

肥満細胞腫と診断されたら、しっかり検査や手術をしたほうが安心だろう。

翔さんはこの時、インスリン治療を受けていた。

状態が悪いと手術ができない可能性もあったが、幸い安定していた。

1つ目の肥満細胞腫

1つ目の肥満細胞腫は、しっぽの付け根付近にあった。

メインクーンのしっぽはふさふさで、皮膚はほとんど見えない。

偶然、しっぽを触っていて気づいたのだ。

毛をかき分けて見ると、長さ1センチ程度の楕円形のできものに、

「かさぶた」がついているような状態だった。

初めて見たときは、「怪我をして治りかけているところなのかな」とも思った。

しっぽにできた肥満細胞腫

2~3日観察していると、ジュクジュクと血がにじんでいるときと、

乾いていて”かさぶた”ができているように見える時があった。

猫の舌はザラザラしているので、

「なめると”かさぶた”がはがれてしまうのかな」とも思われた。

不安になってネットで調べてみると、

悪性腫瘍なら命にかかわる病気だとわかり、

すぐに動物病院で診てもらうことにした。

診断の結果

獣医さんの診断では、肥満細胞腫の可能性が高いとのこと。

ただし、患部を診ただけでは内蔵型か皮膚型か判断ができないので、

基本は切除手術になるようだ。

問題は、肥満細胞腫ができたのがしっぽだったことだ。

肥満細胞腫を切除したあとは、皮膚をひっぱって縫合しなければならない。

ところが、猫のしっぽの皮膚は伸びにくいらしい。

とはいえ、縫合できるように小さく切り取ると、腫瘍を取り残す可能性が出てくる。

皮膚型の肥満細胞腫を放置すると悪性化する可能性もあるらしい。

手術の説明

もしも縫合できない場合は、断尾する必要があるというのだ。

断尾すべきか悩む

腫瘍が良性かもしれないのに断尾。飼い主にとってつらすぎる決断だ。

断尾するのかしないのか。ひまりは悩んだ。

断尾すれば、翔さんも大きな痛みを感じるだろう。

命のリスクを下げるためだけに断尾すべきなのか。

しっぽを取ってまで、少しでも一緒にいたいと思うのは人間のエゴなのかもしれない、

とも思った。

しかし、「もっと長く一緒にいたい」という気持ちが強すぎた。

ステロイド剤を試す

肥満細胞腫はステロイド治療で小さくなったり完治したりすることがあるようだ。

糖尿病治療には良くないステロイドだが、

状態が安定していたこともあって、ステロイド剤を試すことになった。

ステロイドが効いて患部が小さくなれば、断尾のリスクを下げられる。

ステロイド剤を使っても劇的な変化は得られなかったが、

できものは多少縮んだ様子だった。

獣医さんが患部の組織を少量取って顕微鏡で確認した結果、

いよいよ肥満細胞腫の可能性が濃厚になった。

ステロイド剤をしばらく継続して、

できものがもう少し縮んでから切除手術という流れが決まった。

1回目の手術

翔さんのしっぽに肥満細胞腫の疑いが出てきて約10日後、

ついに手術の日を迎えた。

手術を受ける際には胃の中をカラにしておく必要がある。

術中の吐き戻しによる窒息死を防ぐためだ。

翔さんは当日の午前0時からごはん抜きになったが、

ご飯を欲しがる翔さんが不憫で胃が痛くなった💦

ご飯を食べていないので、インスリンはナシに。

🐾

手術の麻酔で命を落とす可能性もあるので、当日はものすごく心配だった。

もしも縫合ができなかった場合は断尾の可能性もある、といわれていた。

お昼頃病院に到着し、入院させて帰宅。

翔さんだけ病院に置いて帰るのが本当につらかった。

夕方、はやる気持ちを抑えながら迎えに行くと・・・

手術は無事成功したとのこと!

元気な翔さんに会えた!・・・本当に良かった💦

そして、断尾も回避できたとのこと!!

獣医さんが思っていたよりも翔さんのしっぽが太く、

1センチ弱の肥満細胞腫を、余裕を持って切除しても十分縫合できた。

メインクーンは大きいので、獣医さんの経験則が活かせなかった可能性もある。

ともあれ、断尾も覚悟していたので、心底ほっとした。

🐾

しっぽは金属糸(ステンレスワイヤー)で縫合されていて、見るからに痛そうだった💦

しっぽの手術後

なめても外れないようにしっかり縫ったので、エリザベスカラーは必要ないとのこと。

翔さんが使えるサイズのエリザベスカラーはなかなか見つからなかったので助かった。

場合によっては傷口が化膿したり糸が外れてしまったりすることもあるという。

我が家のかかりつけ医は(いろいろ問題もあるが)手術の腕は確かなようだ。

手術した後の2~3日は、翔さんはじっとしていてあまり動かなかった。

痛かったのだと思う。

抜糸と病理検査

抜糸は9日後。

糸を切ってから、とげ抜きのようなものでチョチョイと抜くだけ。

あっという間だった。

傷口もきれいについていた。

切り取った腫瘍は病理組織検査に回された。その結果がこれだ。

病理検査2

きちんと切除されていた。

気になる手術費用は

手術費用見積もり1

6万7500円💦

いろいろ調べてみると、特別に高いわけではないようだが。

やはり、高い。

ペット保険に入っておけばよかった、と痛感した。

実際の肥満細胞腫の写真が見たい飼い主さんもいるのではないだろうか。

ひまりも、翔さんのできものが肥満細胞腫なのかどうかを知るために実際の写真を探した。

下記の図をクリックすると200×200ピクセル四方の写真が開きます。ご注意ください。

肥満細胞腫

一部が出血しており、周囲がやや脱毛している。

盛り上がっていて、触ると固い。

はっきりしない写真ですが、ご参考までに。

2つ目の肥満細胞腫

肥満細胞腫の再発に気づいたのは、

1回目の手術から約2カ月半後の6月末だった。

病理検査報告書には、再発するなら6カ月と記載されていたが、

早すぎる再発。

また手術をさせなくてはならないのかと思うと心が痛んだ。

🐾

6月というと猫が仰向けに寝る、いわゆる”猫のヒラキ”が見られる時期。

翔さんのお腹をじっくり観察できるチャンスはさほど多くないので、

全開になったピンクのお腹をまじまじと観察していたときに気づいた。

最初の印象は「なにか黒っぽいものがある」という印象。

夫婦二人がかりで翔さんを押えて確認してみると、

一部が血玉のようになったできものだった。

周囲には脱毛が見られ、ほぼ間違いなく肥満細胞腫の再発だと思った。

動物病院で診断を受けた結果、肥満細胞腫の疑いが強いとのこと。

切除することになった。

短期間に2回も手術をすることになった翔さんが不憫だったが、

命には代えられない💦

2回目の手術と病理検査

例によって、手術の前日からご飯を抜き、

昼過ぎに動物病院へ入院。

前回と同様に無事手術は成功した。

手術後の様子2

お腹の毛がそられて、むき出しになったピンクのお腹に手術跡が💦

金属糸でしっかり縫われていた。

今回も病理検査をしてもらった。

そのときの報告書がこれ。

病理検査報告書2

今回もきちんと切除されていた。

皮膚の肥満細胞腫には高分子型と未分化型があり、

未分化型で悪性度が高いといわれているようだ。

術後の回復は順調で、化膿することもなかった。

今ではきれいに治り、毛も生えそろっている。

手術後の写真

今回の手術費は

今回も7万円前後の費用を覚悟していた。

肥満細胞腫の手術費用2

思ったよりは安かった。

あれから2年が経とうとしている。

🐾

今ひまりが大切だと思っているのは、

病気になる前に、信用できる動物病院を探しておくことだ。

どんな獣医さんを「良い」と思うかは人それぞれだろうが、

できるだけ、手術が上手な獣医さんを選んでおくのもポイントだ。

同じ病気で、2度も3度も手術することになった猫の飼い主さんもいる。

つらい手術は少ないほうがいい。

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